日常生活の中の「借金」

「借金」という言葉に対してネガティブなイメージを持っている人は多いでしょう。

しかし、一度もお金を借りたことがないという人がどれだけいるのでしょうか。

たとえば、大学進学の時にもらった奨学金ですが、これも後に返済しなければならないということからすれば借金です。

自分で会社を経営している人は、大きなビジネスをしようとするときに、資金調達という名の借金をしなくてはいけません。

車や家を購入するときには、マイカーローンや住宅ローンを利用するし、テレビショッピングなどの分割払いもローン支払いの一つで、金利がつくという意味では一種の「借金」といえるでしょう。

正確には、ローンのような立替金は「借金」ではなく、金利は手数料と呼ばれますが、毎月支払わなければならない苦しさや怖さは「借金」と違いはありません。

住宅ローンや車の場合、金利がつくので一括払いで購入するよりも総支払額が多くなってしまいます。

クレジットカードの使用も、3回以上の分割払いやリボ払いの場合は手数料がつくので、「借金」といえます。

クレジットカードのキャッシング機能(カードローン)も「借金」で、一見銀行のキャッシュカードのように預金からお金を引き出しているかのように見えますが、明細書を見ると金利がついていることが分かるでしょう。

とはいえ、毎月の生活費がちょっと足りずに借りた1万円や2万円で、先の見えない多重債務者になったという人は日本にはあまりいないでしょう。

多重債務者のほとんどが、何かしらの失敗をしているのです。

たとえば、パチンコや競馬などのギャンブルにハマってしまった人、ホステスやホストに貢いでしまった人、ビジネスに失敗してしまった人などです。

広島の弁護士による借金・債務整理・過払い金・自己破産の無料相談なら
http://www.saimu-lawyer.com/

自己破産のデメリット

自己破産のデメリットとは。

・他の債務整理と同様に、自己破産にも弁護士報酬などの諸費用がかかる。それらは決してゼロにはならない。弁護士に支払う費用はピンキリで、最も安いのは法テラスなどの公的機関を利用した場合で、15万円前後。一般弁護士事務所の場合はもっと高くなる。

・自己破産した場合、基本的に財産は債権者への支払い原資として処分される。家やマンションは手放さなくてはならない。現金も当面の生活費として99万円までしか認められないので、それ以上の預金があったとしても残すことはできない。

・自己破産する債務に、もし連帯保証人がいる場合、その保証債務までは免責にならないので、保証人に督促が行くことになる。連帯保証人には家族などの親しい人がなっている事が多いので、結果的に自己破産のメリットを享受できない。

・自己破産を申請してから免責許可が出るまでの期間、弁護士や公認会計士など特定の資格を取得したり行使したりすることはできない。保険の募集人や警備の仕事などもできない。ただし、免責許可が決定すれば、またどのような仕事でも建前上は自由に就けることになる。

・自己破産しても、税金や国民健康保険など、公的な債務の支払いは免除されない。

・一度自己破産が認められると、その後7年間は再び自己破産を申請することはできない。

・自己破産の申し立てや決定は、官報に広告され、その記録は永久に残る。たとえば、お子さんの奨学金の保証人になるときなどに問題となります。

自己破産の様々なデメリットは、借金がチャラになるという自己破産の多大な効果に比べればささいなものといえるかもしれない。

自己破産は債務整理の切り札といえる。

自己破産急増の理由

いわゆるバブルの崩壊後、自己破産の申請数が急増しました。

自殺者数の増加と足並みを揃えるように、1998年に10万件を超えてからは増加のペースが速まって、2003年をピークとして現在は徐々に減少傾向にあります。

この自己破産申請数の急増の原因の一つとして、「ゆとりローン」という政策の失敗が挙げられるでしょう。

ゆとりローンとは、1993年に住宅金融公庫(現・住宅金融支援機構)がはじめた融資制度のことです。

これは日本版サブプライムローンのようなもので、当初の5年間は返済額がとても低く設定され、6年目以降は債務者の収入の増加を見込んで、返済額が多くなるというものでした。

目先の返済額の低さが魅力で、初年度だけで約70万件、2年間では約110万件の毛役が成立したといわれています。

政府の肝いりで始められた制度だったので、誰もが安心してしまったのでしょう。

しかし、90年代以降日本の経済は低空飛行を続け、ゆとりローンを借りた人の年収は思うように上がりません。

そして、ゆとりローンのゆとりは最初の5年間だけで、続く6年目からは支払額は1.5倍に、さらに11年目からは2倍になってしまいました。

こうして返済不能となって、せっかく手に入れたマイホームを手放す人が増加したのが、ゆとりローン導入から5年目の1998年でした。

家を売ってローンを完済できたのであれば自己破産の必要はありませんが、バブル崩壊以降、地価は下がり続け、さらに新築の家も中古になるので価格が激減します。

家を売ってもローンが残り、自己破産せざるを得ない人が急増したのが、2003年前後です。

ゆとりローンは2000年に廃止となりましたが、自己破産者の数が劇的に減ることはなかったのです。

最近よく聞く「過払い金」とは何か

最近よく聞く「過払い金」とは何でしょう。

まず、借金をした人(債務者)は、お金を貸してくれた相手(債権者)に対して、対価として金利を上乗せして返済することが通例です。

この金利は、貸主と借主の合意があればいくらでもよいのですが、借主の立場の方が弱いので無制限にしておく訳にいかず、利息制限法によって上限が定められています。

借金が10万円未満の場合……年20%
借金が10万円以上100万円未満の場合……年18%
借金が100万円以上の場合……年15%

しかし、数年前までの消費者金融では28%の金利で貸し出すことが普通だったのです。

これは、利息制限法の上限を超えた利息でお金を貸しても、法律上、刑事罰が科せられなかったからです。

でも、出資法というもう一つの法律の存在があり、そこでは利息の上限が年29.2%まで認められています。

これを超える利息で貸し付けを行ったら、懲役や罰金などの刑事罰が科されます。

利息制限法と出資法の区別が曖昧で、2010年6月18日施行の改正貸金業法まで、消費者金融は誰に対しても、利息制限法の上限より高く、出資法の上限よりも低い金利で貸し出しを行っていました。

それを「グレーゾーン金利」といいます。

例えば、180万円を、業者にいわれるまま年29%で借り、毎月8万円返済したとします。

金利がなければ22.5ヶ月で返済が終わりますが、金利があるので34ヶ月かかりました。

総返済額はおよそ262万円でした。

ところが、利息制限法の上限に則って年15%で借りていたら、総返済額は212万円で済んだことが分かりました。

既に支払った262万円から本来の支払額の212万円の差額が50万円で、これがいわゆる「過払い金」です。

過払い金請求で50万円が手元に戻ってくるというわけです。

「債務」とは、ひらたく言えば「借金」のこと

「債務」とは、ひらたく言えば「借金」のことです。

借りた側からみると借金ですが、貸した側からみると貸金です。

借金(債務)に対して、貸金のことを法律用語では「債務」といい、借りた人を「債務者」、貸した人を「債権者」といいます。

弁護士が行っている「債務整理」とは、借金の返済が思うように行えず、日々苦しんでいる債務者に対し、救済の道を明らかにして、それを実行するということです。

借金の返済で苦しむというのは、ふつう「収入が足りなくて、返済が追いつかない」という状態をいいます。

しかし、債権者である銀行や貸金業者もバカではないので、お金を貸す時点で返済不可能なスケジュールを設定することはないのです。

彼らは、収入から見て返済に無理のない額のお金を貸しています。

その判断基準が業者によって異なることはあるのですが、無制限ということはありません。

貸し金が回収できなくなれば、最終的に泣きを見るのは債権者の方だからです。

では、どのようにして返済不可能な状態に陥るのでしょう。

それは、お金を借りた時点から現在までに、次のような変化が起きたからです。

①一時的に返済が滞っている間に、利率の高い遅延損害金で借金が膨大な額に増えた。

②一つの業者なら返せるが、複数の業者からお金を借りてしまい、合計金額が収入と釣り合わなくなった。

③リストラや不景気や病気によって収入が減った。

①は借金の怖さをよく分かっていない人にありがちです。

たとえ金利が低くても、長期間借りれば返済額は大きくなってしまいます。

②は多重債務の状態です。

③は自己責任のように見えますが、本来は政治によって救済すべきであるのに、放置されているのが現状です。